① データサイエンスの基本的な概念と用語を理解し、説明できる。
② 教育現場で扱うデータの種類や収集方法、整理の基本的な手法を理解し、実践できる。
③ 基本的な統計分析やデータの可視化技術を用いて、教育データから有益な情報を抽出できる。
④ 教育データの活用例や事例を理解し、自校や授業に応用できるアイデアを持てる。
⑤ データの倫理やプライバシーに関する基本的な考え方を理解し、適切に対応できる。
教育リソースのデジタル化は、1960年代から始まっていて、最初は、教育研究文献・資料情報のデジタル化であった。とくに米国では、ERIC(Education Resources Information Center)が、1966年から研究論文・資料情報やその検索用やシソーラスも合わせて提供が始まった。我が国では、1972年頃に学制百年記念事業として、教育情報センター構想が研究(審議)されたが、オイルショック等の関係で中止となり、事業主体を国立教育研究所に移された。その後、国立教育研究所(木田宏所長)が教育情報センター構想の研究会(手塚晃座長)を1983年に開催され、1985年には教育情報センターが設置された。教育情報センターでは、授業案と教科書を積極的に全国から収集・記録され、注目されたが、政府の事業主体の仕分けにより民間に移された。
また米国では、教育事象の原記録の収集・記録・管理が、プロトコール運動として、主として、教師教育の観点から始まった。たとえば、授業行動カテゴリーによる教授・学習活動の記録・分析などが進められた。
2.内容
2―1.教育文献資料の収集・記録・管理・流通(ERIC)
2―2.教育情報センター構想(日本)
3.課題
① シソーラスについて具体例を挙げて説明しなさい。
② アメリカのプロトコール運動について説明しなさい。
1)岩田晃(1968)、ティーチングアナライザーを用いた授業、TM研究第1 報
2)後藤忠彦(1968)、ティーチングマシンのシステム、TM研究第1報
3)後藤忠彦、森幸雄、成瀬正行(1970)、集団反応曲線分析の手法について(1)、学習システム研究会No.1
4)成瀬正行、後藤忠彦(1970)、磁気テープの方法によるRA反応の記録報、電子通信学会ET70
5)Flanders.N.A.(1970)、And going Teaching behavior, Addism – Wesleg
6)(Observational System for Instructional Analysis): Hough J.B and Duncan J.K (1970) Teaching: description and analysis. Boading. Mass Addison–Wesley
7)Cruickshank,D.R(1974)`The protocol materials movement :On exemplar of efforts to Web Theory and practice in teacher education.’ Journal of Teacher Education, 25, 4 (Winter, 1974) 300-ll
8)Bloom, B. S., Madaus, G. F., & Hastings, J. T. (1971). Handbook on Formative and Summative Evaluation of Student Learning. New York McGraw-Hill.
9)広瀬弘、森幸雄、後藤忠彦、成瀬正行(1972)、CMIシステムについて、岐阜大学教育学部研究報告Vol.5 No.1
10)OECD国際学会(1975)、カリキュラム開発に関する報告、文部省
11)大塚明朗(1976)、新しい教育工学の展開、第一法規
12)招野和夫(1976)、授業の計画入門、国士社
13)成瀬正行、後藤忠彦(1977)、反応装置による教授項目の系列化、日本教育工学誌Vol.2 No.4
14)坂元昂(1977)、CAI学習プログラムの評価、機械振興協会
15)後藤忠彦、成瀬正行、樋田陽子、磯野紀代(1978)、小学校用CMIシステム(1)、電子通信学会教技ET-78-5
16)後藤忠彦(1980)、SIS-TEMⅢ – A Computer – Based Educational System, Edus, Technol , Res. 4-1,2
17)後藤忠彦(1986)、コンピュータと教育情報システム、東京書籍
18)OECD(2021)、OECD Digital Education Outlook 2021 pushing the formtiers with AI, blockchain and Robots.(濱口久美子訳(2022)、OECD教育白書、明石書店
19)Burns. T. and F. Gottschalk(eds)(2012)、西村美由起訳(2022)感情的ウェルビーイング-21世紀デジタルエイジの子どもたちのために、明石書店
20)眞喜志悦子、長尾順子、宮城卓司、井口憲治(2023)
21)齋藤陽子(2023)、教育リソースの発展と利活用Ⅰ、遠隔教育振興会
22)櫟彩見、齋藤陽子、林知代(2023)、教育リソースの発展と利活用Ⅱ、遠隔教育振興会
23)齋藤陽子、横山隆光(2024)、学習の理解度・積極的参加を求めて、一遠隔教育振興会
24)加藤真由美(2024)、「沖縄おぅらい」デジタルアーカイブ、遠隔教育振興会
25)後藤忠彦、久世均、横山隆光、齋藤陽子、又吉斎(2025)、個別学習の自動化の課題Ⅰ、一般社団法人遠隔教育振興会
① データサイエンスの基本的な概念と用語を理解し、説明できる。
② 教育現場で扱うデータの種類や収集方法、整理の基本的な手法を理解し、実践できる。
③ 基本的な統計分析やデータの可視化技術を用いて、教育データから有益な情報を抽出できる。
④ 教育データの活用例や事例を理解し、自校や授業に応用できるアイデアを持てる。
⑤ データの倫理やプライバシーに関する基本的な考え方を理解し、適切に対応できる。
① データサイエンスの定義や役割について、複数の資料や文献を比較しながら、自分の言葉で説明できるようにすること。
② データサイエンスの各工程(データ収集、前処理、分析、可視化)の具体的な例を挙げ、それぞれの重要性と役割を理解し、説明できるようにすること。
③ データサイエンスの技術や用語について、専門的な内容を理解しながらも、初心者にもわかりやすく説明できるように、基本的な概念や用語の整理を行うこと。
4.プレゼン資料
5.動画資料
6.テキスト
第2講 データの種類と収集方法(仮題)
尾関 智恵(岐阜大学 高等研究院 航空宇宙生産技術開発センター・准教授)
1.学修到達目標
① さまざまな種類のデータ(定量データ、定性データ、時系列データなど)を理解し、それぞれの特徴や適した分析方法について説明できる。
② データの収集方法(観察、アンケート、実験など)を理解し、具体的な場面に応じた適切な収集手法を選択できる。
③ データの種類と収集方法の違いを理解し、実際の教育現場や調査活動において適切なデータ収集計画を立てることができる。
① 次のデータの種類を分類し、それぞれの特徴と適した分析例を述べなさい。
a) 生徒の身長の測定値
b) 生徒の好きな教科(国語、数学、英語など)
c) 1週間の気温の変化(時系列データ)
② 以下の状況に適したデータ収集方法を選び、その理由を説明しなさい。
a) 学校の授業改善のために生徒の意見を集めたい。
b) 校内の運動会の参加者数を正確に把握したい。
c) 地域の気候変動を長期的に観察したい。
③ 阿なたが教員として、クラスの学習状況を把握するためのデータ収集計画を立てるとします。どのようなデータを収集し、どの方法で行うかを具体的に記述しなさい。
4.プレゼン資料
5.動画資料
6.テキスト
第3講 データの前処理とクリーニング
笹山和明(株式会社 村田製作所・クオリティシニアエンジニア)
1.学修到達目標
① データ前処理とクリーニングの基本的な目的と重要性を理解できる。
② 欠損値や異常値の検出と適切な処理方法を説明できる。
③ データの整形や正規化の手法を理解し、実際に適用できる。
① ヒストグラムと箱ひげ図の違いと、それぞれの特徴について説明してください。
② 散布図を用いた探索的データ分析の際に、どのような情報を得ることができるか具体例を挙げて説明してください。
③ 探索的データ分析の過程で欠損値や異常値を発見した場合、どのような対応策が考えられるか、具体的な方法を挙げて説明してください。
4.プレゼン資料
5.動画資料
6.テキスト
第5講 統計学の基礎(仮題)
尾関 智恵(岐阜大学 高等研究院 航空宇宙生産技術開発センター・准教授)
1.学修到達目標
① 基本的な統計量(平均値、中央値、最頻値、分散、標準偏差など)の意味と計算方法を理解し、適切に使い分けられる。
② データの分布や傾向を表すための代表的な統計的手法(ヒストグラム、箱ひげ図など)を理解し、実際に作成・解釈できる。
③ 確率の基本概念と、その応用例を理解し、日常や教育現場でのデータ解釈に役立てられる。
① データの平均値、中央値、最頻値の違いと、それぞれの特徴について説明してください。
② 以下のデータセット(例:5, 7, 8, 8, 9, 10, 12)について、分散と標準偏差を計算し、その意味を説明してください。
③ コインを10回投げたときに表が出る確率は0.5です。このとき、実際に表が7回以上出る確率について二項分布を用いて計算し、その結果から何がわかるか説明してください。
4.プレゼン資料
5.動画資料
6.テキスト
第6講 機械学習の基本概念
澤井進(岐阜女子大学・特任教授)
1.学修到達目標
① 機械学習の基本的な仕組みと種類(教師あり学習、教師なし学習、強化学習)を理解し、それぞれの特徴と適用例を説明できる。
② モデルの学習過程(訓練、検証、テストの流れ)と、その目的や重要性を理解し、適切なモデル評価指標(正確率、精度、再現率など)を選択できる。
③ 過学習やバイアス・バリアンスのトレードオフについて理解し、モデルの汎化性能を向上させるための基本的な対策を説明できる。
① 機械学習の三つの主要な種類(教師あり学習、教師なし学習、強化学習)について、それぞれの特徴と代表的な応用例を説明してください。
② 過学習とは何かを説明し、過学習を防ぐための一般的な方法を2つ挙げてください。
① 機械学習モデルの評価指標にはさまざまなものがありますが、正解率(Accuracy)と再現率(Recall)の違いについて具体的な例を用いて説明してください。
① 回帰分析と分類モデルの基本的な概念と違いを理解し、適切な場面で使い分けられるようになる。
② 回帰分析における代表的な手法(例:線形回帰)の仕組みと、その結果の解釈方法を説明できる。
③ 分類モデル(例:ロジスティック回帰や決定木)の仕組みと、その評価指標(例:正解率、再現率)について理解し、モデルの性能を適切に評価できるようになる。
① 回帰分析と分類モデルの違いについて示してください。
② 回帰分析において線形回帰モデルを用いる場合、どのようにしてモデルのパラメータ(係数)を推定しますか?また、その推定結果の解釈について説明してください。
③ 分類モデルの評価指標の一つであるF値(F1スコア)について、その意味と計算方法を具体的に説明し、なぜこの指標が重要となる場合があるのか例を挙げて説明してください。
4.プレゼン資料
5.動画資料
6.テキスト
第8講 クラスタリングと次元削減
小松尚登(滋賀大学・データサイエンス・AIイノベーション研究推進センター・助教)
1.学修到達目標
① クラスタリングの基本概念と代表的な手法を理解し、適切な場面での適用方法を説明できる。
② 次元削減の目的と代表的な手法(主成分分析(PCA)など)を理解し、データの可視化や前処理に役立てられる。
③ クラスタリングと次元削減の違いや関係性を理解し、実データ分析においてこれらの手法を適切に選択・適用できる。
① クラスタリングの代表的な手法を2つ挙げ、それぞれの特徴と適用例について説明してください。
② 主成分分析(PCA)の基本的な仕組みと、その結果得られる主成分の意味について説明してください。さらに、PCAを用いる際の注意点も述べてください。
③ 高次元データに対して次元削減を行う目的と、その際に考慮すべきポイントについて具体的に説明してください。
① プログラミングの基本的な概念と構文を理解し、データ処理や分析に必要な基本操作を実行できる。
② 代表的なプログラミング言語(例:Python)の基本的な文法とライブラリの使い方を習得し、簡単なデータ分析プログラムを作成できる。
③ データの読み込み、加工、可視化といった基本的なプログラミングスキルを身につけ、データサイエンスの基礎的な作業を自律的に行える。
① Pythonを用いて、リストに格納された数値データの平均値と中央値を計算するプログラムを作成してください。
② pandasライブラリを使って、CSVファイルからデータを読み込み、特定の列の欠損値を平均値で埋める処理を行うコードを書いてください。
③ matplotlibやseabornを用いて、データの散布図とヒストグラムを作成し、データの分布や関係性を視覚的に表現してください。
① 全国学力・学習状況調査や校内テストなど、様々な学力調査データの種類と特性を理解し、表計算ソフト等を用いて適切に整理できる。
② 平均値や標準偏差といった基本的な統計量を算出・解釈し、ヒストグラムや箱ひげ図などを用いてデータ分布を視覚的に表現・分析できる。
③ 正答率や識別指数(学力層をどの程度見分けられるかを示す指標)といった古典的テスト理論の初歩を理解し、個々の問題の質を評価・分析できる。
④ データ分析の結果から、クラス全体の傾向や個々の児童生徒のつまずきの原因を科学的に考察し、指導改善や個別最適な学びの支援に繋がる具体的な示唆を導き出せる。
2.内容
学力調査データの種類と構造
全国学力・学習状況調査、CBT(Computer Based Testing)形式のテスト、教員作成の小テストなど、多様なデータの形式と、それらが持つ情報の特性について学びます。
① あなたは、あるクラスの担任です。先日実施した理科の単元テスト(50点満点)の結果がまとまりました。まずはクラス全体の学力状況を客観的に把握し、夏休み前の補習など、今後の指導方針を検討してください。
② クラス全体の平均点は悪くないものの、特定の問題で多くの生徒が間違えていることが気になりました。そこで、設問ごとの正答状況を詳しく分析し、生徒たちの「つまずき」の具体的な原因を探りましょう。
③ テストを重ねる中で、「この問題は、本当に学力を正しく測れているだろうか?」という疑問が湧きました。特に、ある問題は、勉強を頑張っている生徒も、そうでない生徒も、同じように間違えているように感じます。そこで、問題が学力差を適切に反映しているかを評価してください。
4.プレゼン資料
5.動画資料
6.テキスト
第11講 データの倫理とプライバシー(仮題)
芳賀高洋(岐阜聖徳学園大学・教授)
1.学修到達目標
① データの倫理的取り扱いの重要性と基本的な原則を理解し、説明できる。
② 個人情報保護のためのプライバシー保護技術や法規制(例:個人情報保護法、GDPR)について理解し、適切に適用できる。
③ データの倫理的課題やプライバシー侵害のリスクを認識し、その対策や責任あるデータ活用の方法について議論できる。
① データの倫理的取り扱いにおいて重要な原則を3つ挙げ、それぞれについて具体例を交えて説明してください。
② 個人情報保護法やGDPRなどの法規制が求める、個人情報の取り扱いに関する基本的なルールを説明し、それらを遵守するための具体的な対策例を挙げてください。
③ データのプライバシー保護において、匿名化や暗号化などの技術の役割と、それらを適切に活用する際の注意点について述べてください。
4.プレゼン資料
5.動画資料
6.テキスト
第12講 データサイエンスの実践的応用例(仮題)
成瀬喜則(富山大学・名誉教授・学長特命補佐)
1.学修到達目標
① データサイエンスの具体的な応用例を理解し、説明できる。
② 各応用例において、どのようなデータ分析手法や技術が用いられるかを理解し、説明できる。
③ 実社会や教育現場において、データサイエンスを活用した課題解決の事例を挙げ、応用の可能性を議論できる。
① 医療分野において、画像診断に機械学習を用いることのメリットとデメリットをそれぞれ述べなさい。
② マーケティング分野でのデータサイエンスの応用例として、オンラインショッピングサイトでの顧客への商品推薦があります。これにおいて、どのようなデータが収集され、どのような分析手法が用いられるのかを説明しなさい。
③ 教育分野において、学習者のデータを分析して学習支援を行うことの意義と、その際に注意すべき点について述べなさい。
4.プレゼン資料
5.動画資料
6.テキスト
第13講 データ可視化の高度な技術(仮題)
荒木貴之(日本経済大学/ 社会構想大学院大学・教授)
1.学修到達目標
① 高度なデータ可視化技術の種類と特徴を理解し、適切に選択・活用できる。
② インタラクティブな可視化ツールやダッシュボードの作成方法を理解し、実践できる。
③ 複雑なデータ構造や多次元データを効果的に可視化し、洞察を得るための工夫や技術を説明できる。
① 多次元データの関係性を視覚的に理解するために適した可視化手法を2つ挙げ、それぞれの特徴と適用例を説明してください。
② インタラクティブなダッシュボードを作成する際に用いられる代表的なツールを2つ挙げ、それぞれの特徴と利点を述べてください。
③ 機械学習の次元削減手法(例:t-SNEやUMAP)を用いた可視化の目的と、その結果から得られる洞察について説明してください。
4.プレゼン資料
5.動画資料
6.テキスト
第14講 AIと深層学習の基礎と応用(仮題)
藤吉弘亘(中部大学AI数理データサイエンスセンター教授)
1.学修到達目標
① AIと深層学習の基本的な概念と仕組みを理解し、その違いと関係性を説明できる。
② 深層学習の代表的なモデル(例:ニューラルネットワーク、畳み込みニューラルネットワーク、リカレントニューラルネットワーク)の構造と特徴を理解し、適用例を説明できる。
③ 深層学習の応用分野とその課題・限界について理解し、実社会における具体的な事例を挙げて説明できる。
① データサイエンスの未来において、社会や産業界で期待される役割と、その教育的意義について述べなさい。
② 今後の教育現場において、データリテラシー教育を推進するために必要な取り組みや内容について具体的に述べなさい。
③ データサイエンスの発展に伴う倫理的・社会的課題を挙げ、それに対して教育現場でどのような対策や教育内容を取り入れるべきか、あなたの考えを述べなさい。
① 特定の教育機関のカリキュラムを選定し、その構成要素や教育目標、教材、指導方法、評価基準を分析するレポートを作成する。
※この課題を通じて、カリキュラムの実際の運用状況を理解し、改善点を見出す能力を養う。
② 特定の学習者グループ(例:異なる年齢層や特別支援が必要な学習者)に対応したカリキュラム案を設計し、その目的や内容、指導方法、評価方法を詳細に記述する。
※この課題を通じて、学習者の多様なニーズに応じたカリキュラムの重要性を実践的に学ぶ。
③ 自校のカリキュラムに対する改善提案をまとめ、プレゼンテーション形式で発表する。提案には、具体的な改善点やその理由、期待される効果を含める。
※この課題を通じて、受講者はコミュニケーション能力や説得力を高めるとともに、実践的な改善策を考える力を養う。
4.プレゼン資料
5.動画資料
6.テキスト
第2講 カリキュラム開発の歴史(仮題)
1.学修到達目標
① 古代から現代に至るまでのカリキュラム開発の歴史的変遷を理解し、主要な教育思想や改革の影響を具体的に説明することができる。
② 特定の時代や教育思想に基づくカリキュラムの特徴を分析し、それがどのように学習者のニーズや社会の要求に応じて変化してきたかを論じることができる。
③ カリキュラム開発の歴史を踏まえ、現代の教育課題や社会的ニーズに応じた未来のカリキュラムの改善点や新たな提案を具体的に示すことができる。
① 特定の時代(例:古代ギリシャ、中世、近代など)のカリキュラムを選び、その特徴や教育思想、社会的背景を分析したレポートを作成する。
※この課題を通じて、カリキュラムの歴史的変遷を理解し、教育の目的や方法の変化を考察する。
② 特定の教育思想家(例:ジョン・デューイ、ルソーなど)を選び、その思想がカリキュラム開発に与えた影響について研究し、プレゼンテーション形式で発表する。
※この課題を通じて、教育思想が実際のカリキュラムにどのように反映されているかを探求する。
③ カリキュラム開発の歴史を踏まえ、現代の教育課題や社会的ニーズに応じた未来のカリキュラムの改善点や新たな提案をまとめた提案書を作成する。
※この課題を通じて、受講者は歴史的な視点を持ちながら、実践的な解決策を考える力を養う。
4.プレゼン資料
5.動画資料
6.テキスト
第3講 教育理論とカリキュラム(仮題)
田中康平(教育ICTデザイナー)
1.学修到達目標
① 主要な教育理論(行動主義、認知主義、構成主義など)を理解し、それぞれの理論の特徴や学習に対するアプローチを具体的に説明できる。
② 特定の教育理論に基づいて、学習者のニーズや社会的要求を考慮したカリキュラムを設計し、その内容や指導方法を具体的に示すことができる。
③ 教育理論がカリキュラムにどのように影響を与えるかを分析し、具体的な事例を挙げてその関連性を論じることができる。
① 行動主義、認知主義、構成主義などの主要な教育理論を比較し、それぞれの理論の特徴、利点、限界について分析したレポートを作成する。
※この課題を通じて、教育理論の多様性とその教育実践への影響を理解する。
② 特定の教育理論に基づいて、特定の学年や教科に適したカリキュラムを設計するプロジェクトを行う。具体的には、学習目標、内容、指導方法、評価方法を含むカリキュラム案を作成し、プレゼンテーションを行う。
※この課題を通じて、理論を実践に応用する能力を養う。
③ 特定の教育理論がどのようにカリキュラムに影響を与えているかを研究し、その結果を発表する。
※この課題では、具体的な事例を挙げて理論と実践の関連性を論じることが求められる。
4.プレゼン資料
5.動画資料
6.テキスト
第4講 学習者中心のカリキュラムデザイン(仮題)
木田 博(鹿児島市教育委員会・教育DX担当部長)
1.学修到達目標
① 特定の学習者グループのニーズや興味を調査し、その結果を基に学習者中心のカリキュラムを設計するための分析レポートを作成できる。
② 学習者中心のアプローチに基づいて、具体的な学習目標、活動、評価方法を含むカリキュラム案を作成し、プレゼンテーションを通じてその意図や効果を説明できる。
③ 実際の授業や学習活動に対してフィードバックを行い、その結果を基にカリキュラムの改善点を提案することができる。
① 特定の学習者グループ(例:特定の年齢層や学習スタイルを持つグループ)を対象に、ニーズや興味を調査し、その結果を分析したレポートを作成する。
※この課題を通じて、学習者の特性を理解し、カリキュラム設計に活かす能力を養う。
② 学習者中心のアプローチに基づいて、特定の教科やテーマに関するカリキュラム案を作成する。具体的には、学習目標、活動内容、評価方法を含む詳細なプランを作成し、クラス内で発表する。
※この課題を通じて、実践的なカリキュラムデザインのスキルを身につける。
③ 自ら設計したカリキュラムを実際に授業で実施し、その後、学習者からのフィードバックを収集・分析する。さらに、その結果を基にカリキュラムの改善点を提案するレポートを作成する。
※この課題を通じて、実践的な授業運営能力と改善提案のスキルを高める。
4.プレゼン資料
5.動画資料
6.テキスト
第5講 目標設定と学習成果(仮題)
久世 均(岐阜女子大学・教授)
1.学修到達目標
① 特定の学習テーマに基づいて、SMART基準に従った具体的な学習目標を3つ以上設定し、その目標がどのように学習成果に結びつくかを説明できる。
② 設定した学習目標に対して適切な評価方法(定量的および定性的)を提案し、それぞれの評価方法がどのように学習成果を測定するかを具体的に示すことができる。
③ 自己評価や他者からのフィードバックを基に、自らの学習成果を分析し、次の学びに向けた改善計画を作成することができる。
① 特定の学習テーマやプロジェクトに基づいて、SMART基準に従った具体的な学習目標を3つ以上設定し、その目標がどのように学習成果に結びつくかを説明するレポートを作成する。
※この課題を通じて、効果的な目標設定のスキルを養う。
② 設定した学習目標に対して適切な評価方法を設計し、定量的および定性的な評価基準を含む評価計画を作成する。
※この課題では、評価方法が学習成果をどのように測定するかを具体的に示し、実践的な評価スキルを身につける。
③ 自己評価や他者からのフィードバックを基に、自らの学習成果を分析し、次の学びに向けた改善計画を作成する。
※この課題を通じて、フィードバックの重要性を理解し、自己改善のための具体的なアクションプランを策定する能力を高める。
4.プレゼン資料
5.動画資料
6.テキスト
第6講 内容の選定と組織化(仮題)
今井亜湖(岐阜大学教育学部・教授)
1.学修到達目標
① 特定の学習者グループに対してニーズ分析を行い、その結果に基づいて適切な学習内容を選定することができる。具体的には、学習者の背景や興味を考慮し、関連性のある教材やトピックを3つ以上提案する。
② 選定した学習内容を論理的に組織化し、テーマやトピックを階層的に整理したカリキュラムマップを作成することができる。このマップには、各トピックの関連性や学習の進行順序を明示する。
③ 異なる学習スタイルに対応するために、選定した内容に基づいて複数の教授法や教材を提案し、それぞれのアプローチがどのように学習者の理解を促進するかを説明することができる。
① 特定の学習者グループ(例:学生、社会人、特定の職業群など)に対してニーズ分析を行い、その結果をまとめたレポートを作成する。
※このレポートには、学習者の背景、興味、必要なスキルを明示し、それに基づいて選定した学習内容を提案する。
② 選定した学習内容を基に、論理的に組織化されたカリキュラムマップを作成する。
※このマップには、各トピックの関連性や学習の進行順序を示し、学習者がどのように知識を段階的に習得できるかを明示する。
③ 選定した内容に基づいて、異なる学習スタイルに対応するための複数の教授法や教材を提案し、それぞれのアプローチが学習者の理解をどのように促進するかを説明するプレゼンテーションを作成する。
※この課題を通じて、受講者は多様な学習者に対する配慮を学ぶ。
4.プレゼン資料
5.動画資料
6.テキスト
第7講 教育方法と戦略(仮題)
林 一真(岐阜聖徳学園大学・講師)
1.学修到達目標
① 異なる教育方法(講義、ディスカッション、グループワークなど)を用いて、特定の学習内容を教えるための授業計画を作成し、実際に模擬授業を行うことができる。これにより、各方法の効果を実践的に理解する。
② 特定の学習者グループに対して、個別指導や協同学習、反転授業などの教育戦略を組み合わせた学習プランを設計し、そのプランがどのように学習者のニーズに応えるかを説明することができる。
③ 選定した教育方法と戦略に基づいて実施した授業の効果を評価し、学習者からのフィードバックを収集して分析し、その結果をもとに次回の授業改善点を提案することができる。
① 選定した教育方法(例:講義、ディスカッション、グループワークなど)を用いて、特定の学習内容に基づく模擬授業を実施する。
※この授業では、学習者の反応や理解度を観察し、授業の進行や方法の効果を評価する。
② 特定の学習者グループ(例:年齢、背景、学習スタイルなど)に応じた教育戦略を組み合わせた学習プランを作成する。
※このプランには、具体的な目標、使用する教育方法、評価方法を含め、どのように学習者のニーズに応えるかを説明する。
③ 模擬授業や実際の授業を通じて得たフィードバックを基に、授業の効果を評価するレポートを作成する。
※このレポートには、授業の強みや改善点、次回の授業に向けた具体的な提案を含める。
4.プレゼン資料
5.動画資料
6.テキスト
第8講 学習評価とフィードバックの重要性(仮題)
森下 孟(信州大学学術研究院教育学系・准教授)
1.学修到達目標
① 学習者の評価結果を基に、自らの授業計画を調整できる。
② 具体的かつ建設的なフィードバックを学習者に提供できる。
③ カリキュラムの改善に向けた評価とフィードバックの活用方法を理解し、実践できる。
① 学習者の進捗や成果をどのように評価するかを検討し、個々の学習スタイルやニーズに適した評価方法を提案する。
※課題では、異なる評価方法(例えば、自己評価、ピアレビュー、定期的なテストなど)の適用例を示し、それぞれの利点と課題を分析する。
② 学習者に対して、具体的で建設的なフィードバックをどのように提供するかについて検討する。
※この課題では、フィードバックを与える際に注意すべきポイント(タイミング、表現方法、具体性など)を考え、実際に自分の授業でフィードバックを提供する方法を計画する。
③ 学習者の評価結果を反映させ、どのようにカリキュラムを改善するかを考える。
※この課題では、過去の授業での評価データを基に、カリキュラムの改善案を立案し、その改善が学習者の学びにどのように影響を与えるかを示す。
4.プレゼン資料
5.動画資料
6.テキスト
第9講 インクルーシブ教育とカリキュラム
太田容次(京都ノートルダム女子大学・准教授)
1.学修到達目標
① 学習者の多様なニーズを理解し、適切な支援方法をカリキュラムに組み込むことができる。
② 異なる学習者に合わせた教材や評価方法を選定し、実践できる。
③ インクルーシブ教育を実現するための協力体制を構築し、教師と他の教育スタッフとの連携を促進できる。
① 学習者の個別ニーズに対応するため、インクルーシブ教育の理念に基づいたカリキュラム設計を行い、その中でどのように障害や特別な支援が必要な学習者に対応するかを計画する。
※具体的な支援方法や教材、活動案を提案し、実施可能なプランを作成する。
② インクルーシブ教育を実現するために、視覚支援や聴覚支援、身体的な障害を持つ学習者を対象とした教材を作成する。
※例えば、視覚障害を持つ学習者に向けた教材や、聴覚障害のある学習者のための支援ツールを提案し、それぞれに対する具体的な工夫を盛り込むこと。
③ インクルーシブ教育を効果的に実施するために、教師や支援スタッフとの協力体制をどう構築するかについて具体的なアイデアを考え、チームでの連携方法や情報共有の仕組みを設計する。
※協力体制を強化するための具体的なステップや活動内容を提案し、実践可能な方法を示すこと。
4.プレゼン資料
5.動画資料
6.テキスト
第10講 テクノロジーの活用(仮題)
田中康平(教育ICTデザイナー)
1.学修到達目標
① 学習者のニーズに応じて、適切な教育テクノロジーツールを選定し、カリキュラムに組み込むことができる。
② インタラクティブコンテンツやゲームベース学習をカリキュラムに統合し、学習者のモチベーションを向上させることができる。
③ テクノロジーを活用した学習の成果を適切に評価し、フィードバックを提供することができる。
① 異なる学習目標に対応するために、オンラインプラットフォーム、教育アプリケーション、シミュレーションツールなどのテクノロジーを選定する。それぞれのツールが学習者に与える影響を評価し、どのようにカリキュラムに組み込むかを具体的に説明しなさい。
② 学習者の興味を引き、効果的な学びを促進するインタラクティブな教材(例えば、ゲームベース学習、シミュレーション)を設計しなさい。
※その設計において、学習者が主体的に学ぶための具体的な活動や、テクノロジーを活用した学習活動の流れを考案すること。
③ テクノロジーを使用して学習者の進捗や成果をどのように評価するかについて計画を立てる。
※具体的には、リアルタイムで進捗を評価する方法や、自動化されたフィードバックシステムを活用した評価方法を提案し、その利点と課題を考察すること。
4.プレゼン資料
5.動画資料
6.テキスト
第11講 プロジェクトベースの学習(仮題)
成瀬喜則(富山大学・名誉教授・学長特命補佐)
1.学修到達目標
① 実際の課題に対してチームで協力し、問題解決のためのプロジェクトを企画・実行できる。
② 調査結果やアイデアを論理的に整理し、効果的にプレゼンテーションを行うことができる。
③ 他者と協力しながらフィードバックを受け入れ、プロジェクトの改善に反映させることができる。
① 現在の社会問題(例:環境問題、貧困、教育格差など)に対して、グループで解決策を提案するプロジェクトを企画する。
※プロジェクトの目的、方法、必要なリソース、期待される成果を具体的に計画し、最終的にどのようにその解決策を実行するかを説明すること。
② 自分たちのプロジェクトに関連するテーマについて調査を行い、その結果を基にプレゼンテーション資料を作成する。
※資料には、調査の方法、得られた結果、解決策の提案、そしてその意義について分かりやすくまとめ、発表準備を行うこと。
③ プロジェクトの途中で得られたフィードバックを受けて、どのように改善点を取り入れ、プロジェクトの進行を最適化するかを考え、その具体的な改善提案を作成する。
※フィードバックに基づいた課題解決のプロセスと、チーム内での協力方法についても検討すること。
4.プレゼン資料
5.動画資料
6.テキスト
第12講 カリキュラムの評価と改善(仮題)
齋藤陽子(岐阜女子大学・准教授)
1.学修到達目標
① カリキュラム評価の結果を分析し、改善のための具体的な提案を行うことができる。
② 複数の評価方法(テスト、自己評価、フィードバックなど)を活用して、学習者の進捗を効果的に把握することができる。
③ 教師と学習者のフィードバックをもとに、カリキュラムの内容や指導方法を柔軟に修正・改善することができる。
① あなたの授業で使用しているカリキュラムに対して、過去の評価結果(学習者の成績やフィードバック)をもとに、改善すべき点を挙げ、具体的な改善策を提案する。
※例えば、指導方法や教材の変更、学習目標の修正など、どの部分をどのように改善するかを説明すること。
② カリキュラム評価のために、複数の評価方法(例:定期テスト、自己評価、ピアレビュー、フィードバック)を導入する方法を考え、その実施方法とそれぞれの評価方法が学習者の進捗に与える影響について分析する。
※どの評価方法がどのように学習者の理解を深め、学びを促進するのかについて具体的に説明すること。
③ 学習者および教師からのフィードバックを受けて、カリキュラムのどの部分を修正すべきかを考え、改善案を作成する。
※フィードバックの内容に基づき、教材や指導方法、学習目標をどう変更するかを具体的に説明し、改善後の効果について予測すること。
4.プレゼン資料
5.動画資料
6.テキスト
第13講 学力調査とCBT(仮題)
1.学修到達目標
① 従来の紙媒体のテスト(PBT)と比較し、CBTの利点・欠点、そして問題形式の多様化や即時フィードバック等がもたらす教育的な可能性を体系的に説明できる。国の政策動向を理解し、自校の教育活動に与える影響を多角的に分析できる。
② CBTによって得られる多様なデータ(解答時間、操作ログ、解答の軌跡など)の意味を理解し、児童生徒一人ひとりの認知プロセスやつまずきの特徴を多角的に分析できる。その分析結果に基づき、個別最適な指導や授業改善に繋げるための具体的な方策を立案できる。
③ 自校においてCBTを円滑に導入・実施するための環境整備、トラブル対応、教職員への支援計画を策定できる。また、個人情報保護などのデータ倫理を踏まえ、データに基づく教育実践を学校の文化として定着させるための組織的なアプローチを主導できる。
③ 来年度、あなたの学校で主要教科の単元テストの一部にCBTを試験導入することを想定し、以下の項目を含む「CBT導入に向けた校内研修・合意形成プラン」を企画・提案してください。
4.プレゼン資料
5.動画資料
6.テキスト
第14講 教科の構造化とカリキュラム(仮題)
岩木美詠子(福岡市立香椎第1中学校・教頭)
1.学修到達目標
① 学習指導要領が示す資質・能力を基軸に、自校のGIGAスクール環境(1人1台端末、クラウドツール等)が、各教科の学習目標達成や探究的な学習においてどのように機能しているかを構造的に分析し、教育DX推進における現状カリキュラムの成果と課題を客観的に説明できる。
② 学校の教育目標(グランドデザイン)と接続させながら、学習支援ツールやデジタル教材、学習履歴(スタディ・ログ)の活用を前提として、教科内の個別最適な学びと教科横断的な協働学習を効果的に組み合わせた、特色ある教育カリキュラム(年間指導計画や中核単元など)を具体的に再設計できる。
③ 設計したカリキュラムを学校全体で推進するため、学習データの分析結果に基づいて指導の改善やカリキュラムの更新を行う「データ駆動型のカリキュラム・マネジメント」のサイクルを構築できる。また、その実現に向けて、教職員へのICT活用研修やデジタルでの情報共有・連携の仕組みを含めた組織的な推進計画を立案できる。
① 知識の階層化と関連付けの違いについて説明し、それぞれのメリットとデメリットを具体例を交えて述べよ。
② ある科目(例:生物学)の学習内容を階層構造で整理し、どのように段階的に学習を進める設計にするか、具体的なカリキュラム例を作成せよ。
③ 学習者の理解度や進度に応じて知識の構造化を調整する方法について、具体的な工夫や評価方法を提案せよ。
20017年10月,Europeanaより評価方法の新規開発プロジェクトの成果物として“Impact Playbook: For Museums, Libraries, Archives and Galleries”(以下プレイブック)の第一部が公開された.プレイブックは「インパクト評価」を実施するための手順・方法をまとめた一種のガイドラインであり,Europeanaだけでなく,その参加機関である欧州各域の図書館・博物館・公文書館・ギャラリー等が各々のデジタルアーカイブ関連事業の持つ多様な価値を各々の見方で評価し,かつその評価結果を他者と共有できるようにするための「共通言語」としての役割を果たすという.筑波大学大学院図書館情報メディア研究科・西川開氏によると,インパクト評価はもともと環境分野で発達した評価方法であると言われており,その後公衆衛生や社会福祉事業などの諸領域にも普及・発展してきた.近年では公的助成金の減額等を背景として図書館を始めとする文化機関においても自組織の持続可能な発展に資する手段として注目を集めている.